過越 wikipedia|無料辞書
過越(すぎこし)とは、
#オリエントでは春分の後の満月(古代
バビロニア暦ニサンヌ15日)に新年を迎える習慣があった。今も
ユダヤ暦ニサンの月に行われる春の祭りに残っている。
#ユダヤ人にとって、秋のティシュリーの月に行われる
仮庵の祭 などと並ぶ祭。初日と末日の間の平日は仮庵の祭と同じくホール・ハン=モーエード という。(
ユダヤ教関連用語一覧#ホを参照)
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聖書の
出エジプト記 12章に記述されている、古代エジプトでアビブ(ニサン)の月に起こったとされる出来事と、それに起源を持つとするユダヤ教の行事のことである。本項で詳述。
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◆ 起源
イスラエル人は、エジプトに避難した
ヨセフの時代以降の長い期間の間に、奴隷として虐げられるようになっていた。神は、当時80歳になっていた
モーセを民の指導者に任命して約束の地へと向かわせようとするが、
ファラオがこれを妨害しようとする。そこで神は、エジプトに対して
十の災いを臨ませる。その十番目の災いは、人間から家畜に至るまで、エジプトの「すべての初子を撃つ」というものであった。神は、戸口に印のない家にその災いを臨ませることをモーセに伝える。つまり、この名称は、戸口に印のあった家にはその災厄が臨まなかった(過ぎ越された)ことに由来する。
◆ 聖書における過越の準備
現在では行われないものと受け継がれているものがある。
;アビブ(ニサン)10日
・傷のない雄の子羊、または山羊を選び分ける(出エジプト記12章5節)。
;アビブ(ニサン)14日
・その羊(または山羊)を屠殺し、その血を家の2本の戸柱と戸口の上部に掛ける(出エジプト記12章6-7節)。
;アビブ(ニサン)15日(日没で日付が変わる)
・夜にその肉を焼き、酵母の入っていないパン(
マッツァー)と苦菜を添えて食べる。生のまま、または煮て食べることは禁止されている(出エジプト記12章8-9節)。
::現在もユダヤ教は勿論、キリスト教の
聖餐式でも酵母(パン種)の入っていないパンを食べる習慣が受け継がれている。但し、
正教会を始めとする
東方教会では酵母入りの発酵パンを
聖体礼儀で用いる。(
最後の晩餐参照)
・残った肉は火で焼き尽くす必要がある。朝まで残しておいてはいけない(出エジプト記12章10節)。
◆ 聖書における除酵祭の規定
・神への祭りとして代々祝わなければならない(14)。
・14日の夕方から21日の夕方までの七日間は酵母入りのパンを食べてはならない(15, 18)。
・これらの日には仕事をしてはいけない(16)。
◆ 現代の過越祭(ペサハ)
聖書の命令に従って、
ユダヤ教では今日でも
過越祭(
除酵祭)を守り行っている。
この
ユダヤ暦のニサン15日から始まる一週間は
ペサハと呼ばれる
ユダヤ教の三大祭りのひとつであり、ほとんどのユダヤ教徒がこれを祝う。
◆ 語源と、各国語での名称
| イタリア語 | Pesach/Pesah/Pasqua ebraica |
◆ グレゴリオ暦での対応表